換気に問題がないか調査します
オフィスや教室、飲食店、住居など、換気が正しく行われているのか、気になることはありませんか? グリーンブルーでは、以前より換気(率)調査や換気回数の測定サービスを行っておりますが、さらに最近では、新型コロナ感染症対策の一環として、公共交通機関や大学、飲食店の換気対策などの支援を実施しています。
換気回数を測定する方法
【炭酸ガス法】
室内に炭酸ガスを散布し一定濃度にした後、CO2濃度の減衰の程度から換気回数を求めます。
※換気回数とは、その部屋の空気が1時間で入れかわる回数を意味します。例えば、0.5回/hの場合、1時間当たりで1/2の空気が入れ替わります。 炭酸ガス法は、人が滞在しない状態で、対象の部屋の換気を把握するのに適しており、短い時間で測定が可能です。
実際の事例としては、慶應義塾大学SFCにて、宮本准教授とグリーンブルーが実施した動画がありますので、そちらをご覧ください。
・40:25頃から 宮本准教授の説明が開始されます。
【在室者の呼気を利用する方法】
この方法は、在室者の呼気からのCO2発生量、室内のCO2濃度の変動から換気回数を求める方法です。
換気回数は、天候や窓開け、機械換気の状態により変化します。この方法は、通常の生活環境における換気状態を把握することに適しており、測定には一定期間のCO2モニタリングが必要です。
下記に事例を示します。対象の部屋でCO2濃度をモニタリングします(上段)。合わせて在室者の二酸化炭素呼出量を、パーソナルデータやエネルギー代謝率(METs)をもとに算出します(中段)。これらをもとに換気回数を算出します(下段)。CO2濃度変化だけではわからない換気状況を把握できます。
(出典)及川ら、人間の呼気をもとにした換気回数算定に関する基礎実験,2020年室内環境学会学術大会講演要旨集,101-102(2020)
室内における換気の良くない場所の特定方法
【多点でのCO2濃度測定】
換気を測定する時に、多点で同時にCO2を測定すると室内の換気の良くない場所を把握することができます。大勢の人が集まる場所ではあらかじめ換気の良くない場所を把握しておくことで感染防止につながると考えられます。
GBiot-IC1やIA1を活用すれば、このような多点観測を容易に実施可能です。例えば、下図の赤い丸の位置のように、座席ごとにGBiot-IA1を設置することで、児童・生徒が実際に座る場所の状況を知ることが可能です。このように多点で測定すると、濃度低下が早い場所、遅い場所を簡単に知ることができます。
また、実際の測定事例は、上述の慶應義塾大学SFCにて、宮本准教授とグリーンブルーが実施した動画がありますので、詳細はそちらをご覧ください。